区長所信表明(要旨)


台東区議会第1回定例会における服部区長の所信表明です。(前回からの続き)

4 平成30年度予算案について

予算編成にあたり「予算編成方針会議」を開催し、全庁的な意識の共有化を経て、必要な取り組みに対して重点的に予算配分を行いました。

(1)元気な地域産業と商店街の創造に向けた取り組み

江戸下町伝統工芸館のリニューアルにあたっては、多言語対応やICTを活用して、ガイダンス機能を強化します。より多くの方に、伝統工芸の技術や品質の確かさを身近に感じ、愛着を持ってもらえるよう、より親しみやすい施設としてまいります。

商店街にアドバイザーを派遣し、専門的見地から実情に即した助言や、積極的な情報提供を行うことで、各種支援制度の活用を促進します。

 

(2)快適で安全・安心なまちの創造に向けた取り組み

大規模災害の発生時には、地域の皆様の自主的な管理により、避難所の運営を行っていただく必要から、避難所の開設や運営に携わることができるよう、「避難所運営キット」を配備します。

通電火災の抑止に効果的な、感震ブレーカーの設置助成及び簡易型感震ブレーカーの無償配布の対象地域を根岸と浅草北部の一部地域に拡大します。

無電柱化の推進は、都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を進めるうえで、重要な課題なので、谷中と浅草の一部知育を対象に調査を継続し、無電柱化の実現に取り組んでまいります。

 

(3)人情あふれる福祉と健やかな暮らしの創造に向けた取り組み

医療・介護等の専門職と医師で構成する「認知症初期集中支援チーム」を設置し、早期診断・早期対応に向けた支援体制を強化します。人工呼吸器や痰の吸引など医療的ケアを必要とする障害のある方のご自宅等に看護師を派遣し、日々介護にあたる家族が少しでも休息をとれるよう、負担軽減を図ります。

妊婦健康診査における超音波検査の助成回数を増やし、里帰り等により23区外の医療機関で定期予防接種を受けた場合や、おたふくかぜの予防接種にかかる費用を助成し、妊産婦や乳幼児の疾病予防や健康管理の充実を図ります。

 

(4)家庭の絆を大切に、子供の豊かな未来の創造に向けた取り組み

引き続き待機児童の解消に取り組んでいきます。放課後の居場所づくりを進めるため、大正小学校に放課後子供教室を、石浜小学校にこどもクラブを開設します。蔵前小学校については、新校舎後に移転後、高学年障害児保育にも対応するこどもクラブを開設します。

スクールソーシャルワーカーを増員し、相談・支援体制の強化を図り、子供が抱える問題の早期解決と未然防止に取り組んでいきます。

 

(5)歴史と文化が薫る、魅力ある国際文化観光都市の創造に向けた取り組み

障害者の文化芸術活動の活性化に向けた検討を進め、誰もが文化芸術に親しめる機会の充実を図ります。11月に予定される旧東京音楽奏楽堂のリニューアルオープンに際しては、様々な記念事業を展開し、国の重要文化財である奏楽堂の歴史や価値を広く発信します。

東京藝術大学の音楽分野で学ぶ優秀な卒業・修了生に、台東区長賞を授与します。

「たいとう文化発信プログラム」では、3月に専用のウエブサイトを開設し、一体感のあるPRを展開します。

 

5 住宅宿泊事業について

「住宅宿泊事業法」が6月に施行されることを受け、本区においても、住宅宿泊事業の適正な確保を図ることなどを目的とした「東京都台東区住宅宿泊事業の運営に関する条例」を本定例会に提出しています。

 

以上です。