服部区長所信表明


こんにちわ!小坂義久です。

台東区議会第1回定例会における服部区長の所信表明(要旨)を紹介します。

 

1 はじめに

区には一億層活躍社会の実現に向け、「新・3本の矢」による新たな挑戦を始めています。

本区においても、少子高齢化の進行や経済の急速なグローバル化など、大きく変化する社会経済情勢に的確に対応していくことが求められています。

こうした状況にあっても、台東区が50年後、100年後も、燦然と輝く都市であり続けるためには、前例にとらわれない斬新な発想で優れた施策を展開し、山積する課題に積極果敢に挑戦していく必要があります。

本年7月には、国立西洋美術館の世界遺産登録の可否が決定されます。

登録が実現すれば、東京で初めての世界文化遺産となり、国際文化観光都市である本区の魅力をより一層強く、世界に発信することができると確信しています。

さらに、オリンピック・パラリンピック競技大会は世界最大のスポーツ・文化の祭典であり、2020年東京大会は、本区が大きく飛躍するための千載一遇のチャンスです。

 

2 花の心プロジェクトについて

花は、いつの時代も人々の心を温め、うるおいや安らぎ、希望と勇気を与えてくれます。

私は、花が持つこうした力で、子供達をはじめ多くの区民の心を豊かにしたいと考えています。

そこで、「花の心プロジェクト」を立ち上げ、まず、本年4月に「花の心 たいとう宣言」を行います。

 

3 台東区観光振興計画について

2020年東京大会の開催決定、北陸新幹線や上野東京ラインの開業など、本区の観光を取り巻く環境は大きく変化しています。

私は、観光振興を通じて地域経済を活性化し、区民生活の向上につなげることが重要であると考えています。

そこで、2020年までに取り組むべき具体的な観光施策を盛り込んだ「台東区観光振興計画」を3月に策定します。

 

4 台東区人口ビジョン・総合戦略について

人口の現状分析から将来を展望した「台東区人口ビジョン・総合戦略」を3月に策定し、子育て・産業・観光など様々な分野で、今後5年間の取り組みを進めます。

 

5 平成28年度予算案について

区の財政状況は、歳入では、特別区税や特別区交付金の増を見こむものの、法人住民税の国税化によるマイナスの影響を懸念しています。

一方、歳出においては、高齢者・障害者サービスへの対応や、年少人口の増加による子育て支援の拡充、低所得者への支援、区有施設の老朽化への対応など、様々な行政需要による財政負担の増加が見込まれ、予断を許さない状況です。

平成28年度予算編成にあたっては、「予算編成方針会議」を開催し、全庁的な意識の共有化を経て、必要な取り組みに対して重点的に予算配分を行いました。

(1)元気な地域産業と商店街の創造に向けた取り組み

区内産業を活性化させるための取り組みとして、ものづくりのまち台東区ブランドを広く国内外に発信する「台東区産業フェア」を7月に開催します。

さらに、「ワーク・ライフ・バランス推進企業認定制度」を実施し、働きやすい職場づくりやワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を支援します。

 

(2)快適で安全・安心なまちの創造に向けた取り組み

災害対策では、防災情報収集用高所カメラを増設し、災害時における情報収集能力の強化を図るほか、緊急時に正確な情報を迅速かつ確実に発信するための防災行政無線のデジタル化を進めます。

通電火災の発生抑制に高い効果がある感震ブレーカーの設置助成や、集合住宅における防災資器材の整備に助成を行うなど、地域の総合的な防災力の強化に向けた取り組みを促進します。

 

(3)人情あふれる福祉と健やかな暮らしの創造に向けた取り組み

区内7カ所で運営している地域包括支援センターの機能強化を図るため「機能強化型地域包括支援センター」を庁舎内に設置します。

また、特別養護老人ホームの整備を促進していくため、民間事業者に対し施設整備費用を助成します。

こうした取り組みを通じて、地域包括ケアシステムの構築を進めてまいります。

 

(4)家庭の絆を大切に、子供の豊かな未来の創造に向けた取り組みについて

子育て支援では、認定こども園や認可保育所などの整備により、引き続き待機児童対策に取り組みます。

また、認証保育所を利用される方への保育料の補助上限額の引き上げや、ベビーシッターの派遣による病児・病後児保育サービスの利用料の一部助成のほか、預かり保育を実施する私立保育園への支援を充実します。

教育においては、スクールソーシャルワーカーを教育支援館に配置し、子供達への支援体制を強化することで、いじめ、不登校などの早期解決を図ります。

全小学校の体育館に、順次エアコンを整備し、児童のスポーツ活動時の熱中症予防及び教育環境の向上を図ります。

 

(5)歴史と文化が薫る、魅力ある国際文化観光都市の創造に向けた取り組み

東京藝術大学学生の卒業制作や同大学大学院生の終了制作の中から、「法隆寺金堂壁画」及び「敦煌莫高窟壁画」の模写作品や、台東区長賞作品、並びに書道博物館で所蔵する法隆寺伝来の仏教美術などを一堂に展示する「台東区コレクション展」を東京藝術大学大学美術館において開催します。

 

6 組織改正について

山積する諸課題を踏まえ、私の区政に対する思いを実現していくために、新たな組織を設置します。